Tomihiro Kono “Layered Personas” 2020.12.4 (Fri) - 12.23 (Wed) / 12:00 - 19:00

2018年にパリで実験的に行った、空間に浮遊するウィッグのインタラクティブ(参加型)インスタレーションの第二弾として、2019年4月にCIRCLEで開催したウィッグのインスタレーション「The Art of Wig Making vol.2 in Tokyo “PERSONAS”」から約1年後、2020年3月に河野富広のパーソナルワークであり、ヘア技術の到達点であるウィッグ作品を一冊にまとめた作品集『PERSONAS 111』をNYで発表し、話題となりました。

同年10月には、フランスを拠点とするファッションブランド「Maison Margiela(メゾン・マルジェラ)」のプロジェクトのため、PERSONASの延長線上にあたるウィッグ作品群「Layered Personas」を発表、同時に作品集も刊行。

本展では、「PERSONAS」と「Layered Personas」それぞれのウィッグ作品の展示及び、作品集、新作のFancy wigもご購入いただけます。新型コロナウイルス感染症がパンデミック(世界的大流行)下にある今、ヘア表現に新たなジャンルを確立し、独自の道を切り開いてきた河野富広による、新しいインタラクティブな展示のあり方を、ぜひ会場で体験してみて下さい。

今、私たちはこれまで以上に多面性を受けいれはじめていると感じます。あらゆる個人は不確かな存在であり、常に進化し続けています。そのため、私たちが自分自身を表現するために選ぶ方法も、絶えず流動していくのです。

アイデンティティとは、今や静的で固定化されたものではありません。私たちが生きる世界が変化しつづけるように、とある状態から別の状態へと絶えず移ろい、進化し、変わり続けます。だからあそびのある自己表現を受けいれる新たな確信が生まれているのです。

日本人ウィッグメーカー・アーティストの河野富広は、layered personas=レイヤードされたペルソナ(社会的な仮面)、つまり「進化し続ける自己認識」の表現の可能性をヘア表現を通して探ろうとしています。アイデンティティの多面性を、ブロンドをメインとした淡い色調で作られたウィッグを用いて、ヘアスタイルの表現で探るアイデアとともに、繰り広げます。

本書「Layered Personas」で河野が焦点を当てるのは、モデルのブロンドの地毛とのバランスで実験しながら、半透明なマスクのありなしも含め、ウィッグを身につけるバリエーションです。その表現はまるで一つのアイデンテティを作るために複数の仮面を重ねる行為であるかのようです。